花をいけてみたら変わること

「華道」とかしこまらずに、ただ花をいける楽しさを皆さんと共有できれば嬉しいです

七変化

東京もついに梅雨入りしましたね。やはり雨が降ると肌寒く、一旦しまった長袖をまた出して着たりしています。

雨で連想する花と言えば紫陽花ですが、花言葉を検索すると「移り気」と出てきます。

恐らくは花の色が様々に変化することに由来するのでしょうが、これだけ聞くと余りイメージが良くありませんね。

今回はもう少しポジティブに、多様性がある!と捉えてご紹介したいと思います。

 

季節を少しさかのぼり、春先のお稽古では紫陽花を枝ものとして使うことがあります。

茶色い枝に黄緑色の新芽が出た状態で「芽出し紫陽花」として出回ります。まだ花の兆しは影も形もありませんから、言われなければ紫陽花だと気がつかないかもしれません。

そしてちょうど今の季節、梅雨・初夏にはお馴染みガクアジサイとして色鮮やかな花が私たちを楽しませてくれます。この頃には葉の方も手のひらほど大きくなっていますね。

余談ですが、よく水羊羹が紫陽花の葉を模したシートに包まれていますよね。 本物の葉は使わないのか?と調べてみると、なんと紫陽花の葉には毒があるそうです。 経費節減で偽物の葉を使っていた訳ではないのですね。和菓子屋さん、失礼しました・苦笑。

 

そして暑い夏を過ぎて秋になるとシックな色合いの「秋色紫陽花」を見かけるようになります。 これはそのままドライフラワーとなり、冬の風物詩クリスマスリースの材料としても人気があります。 私も昨年初めて使ってみましたが、何とも言えぬニュアンスカラーで大人っぽい仕上がりになりました。

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ドライフラワーになった紫陽花を使って

春、夏、秋、冬と姿を変えて生け花やアレンジメントを嗜むものにつくしてくれる健気な紫陽花。 移り気なんて言わせません! 紫陽花の七変化に感謝、感謝。