花をいけてみたら変わること

「華道」とかしこまらずに、ただ花をいける楽しさを皆さんと共有できれば嬉しいです

紫陽花の季節

街を歩いていると色鮮やかな紫陽花を目にする季節になりました。 大輪が重なり合って悠然と大株の体をなす紫陽花もあれば、控え目に鉢に収まる可憐な花も。本当に様々に楽しませてくれます。

f:id:Sosyu:20190605112530j:image鎌倉成就院2014年

紫陽花で有名な寺院や庭園も多いですよね。でもこの花は屋外だけでなく、家の中にも季節感をもたらせてくれる素敵な花です!是非一輪いけてみて下さい。

ただし、切り花の場合には扱いに少々コツがいりますから、そのお話しをしましょう。

 

紫陽花と言えばミョウバン!というのが対になる合言葉のごとく水揚げ法の定番です。ミョウバンには抗菌効果があるため、バクテリアに弱い紫陽花には昔から使われてきました。

「水揚げ : みずあげ」とは、切り花を長持ちさせるために植物全体に水が行き渡るよう手当をすることです。逆に水が充分でなく萎れた状態を「水が下がる」と言ったりします。

さて、ミョウバンは漬物や洗濯に使ったりすることもあり、スーパーの乾物コーナーやドラッグストアでも手に入るようです。

それでも紫陽花のためにわざわざ買いに行くのも…ね…。ミョウバンの有効性は生け花マメ知識として記憶に留めて頂いて、今回はもっと手軽な方法でいきましょう。

やはり水切りが一番です!

これも水揚げ法の一種ですが、最も一般的でほぼ万能なやり方です。しかも簡単!!

水の中で先端の1-2センチを数回切ります。これは水圧を利用して水を吸わせ方法なので、浅いところで切るよりも、可能ならばたっぷり水を張ったバケツの中に深く沈めた状態で切るのが理想的です。また、先端に巣食うバクテリアを除去する意見合いもありますから、鋏や水は清潔に保って行いましょう。

もっとも、花屋さんでもこうした処理はしっかりされていますから、普通にいける際にはボールを使っての水切りで構いません。

時々生徒さんが切った後に先端を水に浸けてシャブシャブする光景に出くわします。うーん、気持ちはわかるけど、それ全く意味ないですよ〜!と言うと、悪戯が見つかったように照れ笑いされます。

先生に見つからなくても、水切りはやっぱり水の中でして下さいね・笑。

ここまでが水切り法ですが、紫陽花の場合は更に茎の中の白いワタ部分を取り除くと良いでしょう。

 

赤い花、青い花、最近は緑の花もありますね。

あなたは何色の紫陽花で空間を演出しますか?

 

追記 24 June 2019

ミョウバンについて、師匠から助言を受けましたので追記します。

紫陽花の水揚げ法として有名なミョウバンですが、それは先にも記した通り殺菌効果があるからです。

ということで、実は紫陽花に限らず他の花材に対しても日もちを良くする効果が期待できる万能品なんだと教わりました。私も早速一袋購入しようと思います。