花をいけてみたら変わること

「華道」とかしこまらずに、ただ花をいける楽しさを皆さんと共有できれば嬉しいです

今週のお稽古:28、29 Jul 2021

7月を締め括るお稽古はIさん、Sさん、Tさんです。

まずIさんの投げ入れは第六応用平真型。「平真型」というだけあってこれまでの立真型・傾真型よりもグッと真を寝かせたアレンジになります。さらに下方に垂らして変化をつけるれば「垂真型」です。いずれも矯めのきく花材が手に入った時に是非チャレンジして頂きたいと思います。

そして第六応用は四方正面の花型ですから、あらゆる角度からの視線を意識していけます。

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Iさん:雲竜柳、トルコキキョウ、モンステラ

 

雲竜柳は勢い良くあばれる枝の動きが魅力ですが、余分な線が多過ぎれば一転、野暮ったく感じてしまいます。そうならないためには効果的な線を見極めて、不要な枝を整理することも大切です。

Sさんの作品はその点、とても上手に枝がさばかれていますね、素敵です。

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Sさん:雲竜柳、アマランサス、モンステラ

 

続いてTさんは三方正面の第三応用・投げ入れです。

こちらは柳の細い脇枝を切り落とすのではなく、枝同士をよることで力強い1本の線に仕立てています。この工夫で存在感のある真・副になりましたね。

アマランサスはひも状の茎に花が密集してつき、花穂を下方に垂らした姿が特徴的な花ですが、今回は少々扱いが難しかったかもしれません。葉を上手く組み合わせてバランスを取りました、上出来です!

(※下垂しないタイプのアマランサスもあります。また、ケイトウに似ていますが別属です。)

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Tさん:雲竜柳、アマランサス

 

暑い夏のシーズンは花の管理が難しいものです。できれば水のたっぷり入る花器を選んで水が暖まるのを防ぎましょう。また、漂白剤や焼きミョウバン、氷などを加えて水の腐敗を遅らせるのも工夫の一つです。

ただし、冷房の風が花に当たることは避けて下さい。

暑くてもだめ、寒くてもだめ・・・。手がかかりますが可愛がってあげて下さいね。