花をいけてみたら変わること

「華道」とかしこまらずに、ただ花をいける楽しさを皆さんと共有できれば嬉しいです

野外展

私の所属する草月東京西支部は毎年秋に「よみがえる樹々のいのち」と題して国営昭和記念公園(立川)に1ヶ月に渡り作品(巨大オブジェ)を屋外展示する企画を続けています。今年もテーマを「スタート!」と掲げて、来月からいよいよプロジェクトが始動します。(作品展示期間:2019年10月15日〜11月15日)

2014年「竹のSCOPE」、2015年「PAKAa!!」は当時支部長であった塚本草昌先生をリーダーとして支部作品に、2016年以降は塚本草昌グループで「Mugen ∞」、2017年「帆を揚げて」、2018年「Oh! KABU」の制作に参加しました。中でも2015年の大作は草月テキスト5に写真が掲載され、感慨深いものがあります。

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2015年 PAKAa!!

 

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2016年 Mugen ∞

 

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2017年 帆を揚げて

 

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2018年 Oh! KABU


この野外展の基本コンセプトはリサイクル。公園整備の過程で出た廃材木を使って作品を創ることで、一度大地から切り離された木々に新たな命を吹き込むというものです。また、作品撤去後にはこれらの廃材を更に木材チップなどに加工することで、再度リサイクルするという流れになっています。

 

廃材の中には、面白い枝ぶりの雑木や、ポンと置いただけで絵になるような切株など、華道家の目には正に"お宝"と映る素材がゴロゴロとあります。そんな創作意欲を駆り立てるお宝をふんだんに使わせてもらえる訳ですから、実に贅沢な話です。これが毎年この企画に参加希望者が多く集まる一つの理由でもあるでしょう。

ただし!です。ここは由緒正しい「国営」の公園です。木ノ実一粒、バッタ一匹、持ち帰ることは固く禁じられいるため、「この枝を次回の花展で使いたい!」というヨコシマな思いは実現しないのでありました・・・(ちょっぴり残念、苦笑)。

 

作品制作の裏話、苦労話はまた改めてご紹介したいと思います。ご期待くださいね。