花をいけてみたら変わること

「華道」とかしこまらずに、ただ花をいける楽しさを皆さんと共有できれば嬉しいです

今週のお稽古:23、25 Jul 2023

職場近くにある不忍池では蓮の花が美しく見頃ですが、水辺を彩る「水もの」と呼ばれる花をお稽古花材として用意することは昨今容易ではありません。先週末、草月会館にて開催された五十野雅峰先生による公開講座「すいれん・こうほねを美しくいける方法」に参加したところ、たまたま河骨を一杯余分に購入することができましたので、良い機会と思いS.I.さんにも体験して頂きました。

 

河骨は水切りなどの方法では十分に水揚げができないため、いけばな用のポンプを使い水を押し入れます。水がしっかりと揚がった葉は色鮮やかになり、エナメルのような光沢が一層印象的です。(詳しくはまた改めてご紹介したいと思います。)

S.I.さんにはそうした下処理を施した後、第二応用でいけて頂きました。通常、葉が8枚、巻き葉と花が2本ずつで一組として用意されますが、今回は花を1本おまけして3本でいけて頂きました。葉を上手く組み合わせ、剣山が見えない工夫をしていますし(※隠れない場合は石を敷いて隠します)、水も素材の一つと捉えて、しっかりと余白をとっている点も良いでしょう。素敵です!

S.I.さん:河骨

 

続いて久しぶりのお稽古はIさんです。

Iさん:ツルソケイ、スプレー菊

三方正面の盛花を復習なさいました。花型はもうしっかりと頭に入っておられるようで、構成については全く問題がありません。そうなると、次に気になるのはやはり"従枝"の扱いです。

 

鉢植えを育てるのがご趣味とのことなので、植物への愛情が時に剪定にブレーキをかけてしまうのかも知れませんね、笑。間引いた枝や花はそのまま処分してしまうのではなく、別の形で活かし愛でてあげれば良いでしょう。もし花瓶に挿すだけの長さが足りない時は、水を張った器に浮かせて楽しむ方法もあります。

また、花の先端についた小さな蕾は切花の状態では開花が期待できないことが多いものです。であれば、早目に取り除いた方が膨らみかけた蕾を綺麗に咲かせる手助けになります。

ものは考えようで、「花の命は短い」のですから、一番美しい姿で咲かせてあげましょう。