2024年の初稽古はS.I.さんです。昨年末にいらしてからほんの10日ほどですが、心なしか外の空気が一段と冷たく感じられて、新しい年を迎えたのだな・・・と改めて感じます。
さて、今回の花材は新春のお稽古に相応しく椿と水仙です。椿がたっぷりと届きましたので、まずは一種いけに挑戦して頂きました。
手桶形の花器の左口をあけて水を見せています。織部(?)の緑が水を含んだ苔のようで風情があり、なんとも憎い演出です。ずっしりと重量感のある花器なので、もう少し枝を足して作品に厚みを出してみても良いかも知れません。
もう一作は水仙を使っていけて頂きました。今時分にしか出回らない花材なので、一年に一度、"葉組"の練習をするのも悪くないでしょう。素直に入った作品で、好感が持てます。
今年は私自身の初稽古より先にS.I.さんの初稽古で鋏を持つことになりました。
私にとって師匠の元での稽古が欠かせない大切なものなのは言うまでもありませんが、生徒さんと対峙し指導をする側に立つこともまた同じくらい学びが多く、貴重な修練の機会になっています。これからも謙虚さと好奇心を忘れずに、"生徒"としても、"先生"としても、精進したいと思います!