花をいけてみたら変わること

「華道」とかしこまらずに、ただ花をいける楽しさを皆さんと共有できれば嬉しいです

先週のお稽古: 2、3 Dec 2023

気がつけばカレンダーはとうとう最後の1ページになってしまいました。11月に入っても暖かい日があったりで、師走の実感がまるで湧きません。例年であれば12月を待たずにクリスマスリースを飾るのですが、今年は遅まきながら昨日やっと仕上げて玄関に取り付けたところです(今年はガーランドにしました!)。

 

さて、この週末にはSさんと S.I.さんがお稽古にいらっしゃいましたので、お二人の作品をご紹介します。まずはSさんの自由花から。

Sさん:赤目柳、金魚草、ヒペリカム、アレカヤシ

挿し口が2つある花器ですが、それがちょうど縦に重なるアングルを正面にすることで口元が引き締まって見えます。赤目柳を左手に、アレカヤシを右手に展開して互いに引き合わせ、その中心をヒペリカムの赤でまとめているのも上手いですね。また、柳の先端を上向きにカーブさせたことで、これだけの長さがありながらも緊張感を保てています。いつもながら、品の良い作品です。

 

続いてはS.I.さんの作品ですが、こちらはあらゆる角度からの視線を踏まえていけて頂きました。

S.I.さん:南天、アイリス、小菊

今回は花材が少々難しかったですね。矯めのきかない南天に、固い蕾のアイリス、ぎゅっと花の密集した小菊ですから・・・。

四方正面であっても、フラワーアレンジメントのようなシンメトリーではなく、アシンメトリーに構成することで ”いけばな” ならではの魅力を表現しましょう。つまり、あらゆる角度から見てそれぞれに破綻がなく、尚且つ多彩な表情を見せてくれる作品を目指します。

・・・と講釈するのは簡単ですが、実際にはなかなか難しい課題です。S.I.さんには焦ることなく、失敗も含めてとにかく数をこなし、その中でさまざまな発見や技術の習得を積み重ねて頂ければ嬉しいです。

よく頑張りました!お疲れ様です。