花をいけてみたら変わること

「華道」とかしこまらずに、ただ花をいける楽しさを皆さんと共有できれば嬉しいです

お稽古納め:27、28 Dec 2022

2022年ももう今日明日の2日となりました。皆さんはもうお正月花を飾られましたか?

草月流では花をいける際の決め事は極々限定的で、基本的には好きなようにいけて構わないことになっています。ただ、格の高い行事の花については、やはりそれに相応しい作法を知っておいた方が良いでしょう。

お節料理に縁起を担いだ料理が並ぶように、お正月を祝う花にも様々な願いを込めた花材が使われます。王道の松・竹・梅に赤い実の千両や南天、万年青、花ものは菊、葉牡丹、百合、水仙、蘭など、金銀に着色した柳や竹を添えて華やかさをプラスしたりします。柑橘系の実ものは響きが「吉」となることから縁起物として好まれますし、椿や木瓜も良いですね。

お好きなものを自由に組み合わせて、気持ちの良い新年を迎えたいものです。

 

今回、T.Y.さんとS.I.さんのお二人が選んだ花材は若松、千両、葉牡丹に金柳、紅白水引です。

ご自宅で本いけをなさることを考慮し、お稽古では極力枝を落とさず、丈も長めにしていますのでとにかくゴージャスです、笑。

 

T.Y.さんには大振りの花瓶でまとめて頂きました。床上がりでは葉牡丹がとても華やかで、例えば建物のエントランスなどに飾れば最高のお迎え花になりますね。台上がりの方は落ち着いた雰囲気で、凛と立つ若松に品格を感じます。

T.Y.さん:若松、葉牡丹、千両、金柳、水引

 

I.S.さんは第一応用をイメージしつつ、いけて頂きました。こちらも立派なお正月花になりましたね。実際に飾る場所を想定して、葉牡丹は紅白の二本で仕上げましたが、それでも十分なボリュームです。本いけの際にはもう少し千両を控えるとよりバランスが良いでしょう。

S.I.さん:若松、葉牡丹、千両、金柳、水引

 

 

今年も一年、拙いブログにお付き合い頂き有難うございました。来年も引き続き精進して参りますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

どうぞ良い年をお迎えください。

中村草朱