久しぶりにIさんがお稽古にいらっしゃいました。
花材は木苺、ケイトウ、ハイブリッドチースで投入に挑戦して頂きましたが、バランス良くまとまりましたね。
Iさんの投入アレルギーは相変わらずのようですが、私自身もテキスト学習当時は投入が苦手だったのでお気持ちは良くわかります、苦笑。ですがこればかりは回数を重ねて慣れて頂くほかありません。
投入の難易度は花材による部分も大きいと言えます。ベテランであってもいけ難い(=留まり難い)花材はあるもので、そんな時には無理に投入にこだわらず、盛花や自由花のお稽古をして頂ければ良いと思います。いたずらに難しい花材と格闘しても自信を失い、いけばなの楽しさを見失うだけです。
物事が上達する過程には成功体験が欠かせません! "今日は満足の出来だった”というポジティブ体験こそが上達の鍵であり、何よりの苦手意識払拭薬です。その意味でも出来るだけ扱いやすい花材で練習を重ねて、上手くいった時の感覚をしっかりと手と頭に定着させて頂きたいと思います。
さて、Iさんにいけて頂いた花型には「垂真型」というバリエーションがあります。"真"を花器の口よりも低い位置におさめる花型なので、これこそ花材を選ぶ必要があります。
今回の木苺は必ずしも適した枝ものとは言えませんが、せっかくなので Iさんの使った花材でもってその要領を見て頂きました。他人のいける様子を観察するというのも良い勉強になります。少しでもIさんのヒントになったならば嬉しいです。