10月は昭和記念公園野外展、草月展と大きなイベントが続き、身も心も余裕のない日が多くありましたが、今月に入りようやく呼吸を整えられる程度にはゆとりが出てきました。
さて、先週はお三方が自宅教室にいらっしゃいました。
まずはSさんの作品からご紹介します。ハンドバックのような形の花器ですが、随分と気に入られたようで、とても楽しそうにいけていらっしゃいました。あっという間に木瓜とヒペリカムが格好良く入ったのですが、菊(ピンポン?)がどうしたものかと悩ましいところでしたね。色合いは秋色で作品の雰囲気に良く馴染むものの、如何せん形がずっしりと重量感があり過ぎます。結局正面は避けて、奥からチラッと赤が見える程度に収めました。とても風情のある作品です。
続いてT.Y.さんです。木瓜の線が素晴らしいですね。かな書のような優美な線が素敵ですし、木瓜の赤と菊の黄の配置もちょうど良いと思います。結果、三方正面に仕上がりました。花器も作品にピッタリです。
最後はS.I.さんの作品です。こちらは花器の色を意識していけていただきました。
ブルーの花器に赤と黄色を上手く対比させましたね。雲竜柳も力強く入りました。
色をテーマに作品を構成する場合、せいぜい三色程度にとどめるのが無難です。加えて、それぞれの色の分量(割合)も考慮しなくてはいけません。今回は花器のブルー、ヒペリカムの赤、菊の黄で4:2:1といったところでしょうか。角度によってはこの比率も当然ながら変化します。理系脳も刺激しながらいけてみて下さいね、笑。