一昨日は Iさんがお稽古にいらっしゃいました。 二度目の添え木留めは岩南天とダリアで。
今回は投げ入れに苦手意識を持ち始めている Iさんにとっては比較的扱いやすい花材が組まれていたので、これはグッドタイミング!と私も内心ホッとしてしまいました・苦笑。
案の定、この日の Iさんは三本の主枝(しゅし)をスムーズにいけて、すっかりリラックスした様子でお稽古を楽しんでいるのがこちらにも伝わってきました。
私自身経験があるのですが、投げ入れで苦戦し始めるとどうにもこうにもならない・・・ということがままあります。 「先生、もうギブアップ、お手上げです、涙」と言ったことも何度となく。
トランプタワーをそろりそろりと積み上げる時のように、慎重に一枝ずついけていくのですが、ふとした拍子にバラッと崩れてしまった時にはもう絶叫ものです。
辛うじて仕上がり先生に見て頂く段になっても、講評を頂くまでは作品が崩壊しないように息を止めてすり足で歩いたり、ひそひそと小声になったりと、とんだ瞬間芸だったりします。
基礎的なテクニックが身についてさえしまえば、投げ入れの魅力と面白さに魅せられることになるのですが、剣山という道具が余りにも優秀なので、それとのギャップもあって習いたてのうちは投げ入れがとにかく難しく感じるものです(実際、難しいんですけど・・・笑)。
生徒さんがいけばなを苦行と感じることのないように、盛花や自由花などのカリキュラムも上手く織り交ぜながら、楽しくお稽古を続けて頂えればと願っています。