花をいけてみたら変わること

「華道」とかしこまらずに、ただ花をいける楽しさを皆さんと共有できれば嬉しいです

草月東京西支部展

来月、「第13回 草月東京西支部展」が国営昭和記念公園(立川)にて開催されます。

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東京西支部展「いまだからこそ…熱く!」(家元出品) | いけばな草月流

 

前回に引き続き公園内にある「花みどり文化センター」が会場となりますが、このモダンな建物は天井が高く開放感があり、とにかく作品が良く映えます。

恐らくはコロナ感染防止の観点から席数を限定しているようですが、家元もご出品の予定ですし、今からとても楽しみです。(因みに、私は参加を見合わせました、ごめんなさい!)

 

公園内は入場料が必要ですが、同センターのある「みどりの文化ゾーン」は入場無料区域なので気軽に立ち寄って頂けます。(もちろん、花展も入場無料!)

是非少し足を伸ばして武蔵野の空に、草月の花に癒されて下さい。

 

第13回 草月東京西支部

「いまだからこそ・・・熱く!」

会 期:2021年7月9日(金)〜11日(日)  10:00〜17:00

会 場:国営昭和記念公園 花みどり文化センター

国営昭和記念公園公式ホームページ

入場料:無料

 

支部役員の皆さんのご尽力と、出品者の方々の熱意が形になって、 "熱い"催しになることでしょう。頑張って下さい!

 

 

 

グリーンxグリーン

やはり残念ながらお花をいける機会が減っていることは否めません・・・。 正直、今日は久しぶりに鋏を握った気がします。

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Sosyu:ドラセナ、イボタ、カンパニュラ

生徒さんのお稽古で使った花材が、かれこれ20日近く経つというのに驚くほど元気! という訳で、これを使っていけてみました。

 

深い緑のドラセナと、黄色味を帯びた明るい緑のイボタは同じグリーンでもコントラストがついて良い感じです。 葉の大きさも対照的で面白いので、この2種の緑をメインにしようと思います。

奇跡的に残っていたピンクのカンパニュラは"チラ見" にして控えめに、今回は脇役です。

 

さて、残りものに福はありましたでしょうか?

 

昨日のお稽古:27 May 2021

昨日のお稽古はSさん、Tさんのお二人です。

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Sさん:ギガンジューム 、スカシユリ、木苺

まずSさんの作品ですが、木苺の葉が若々しく爽やかですね。ユリはまだ蕾ですが、むしろそれが細みの作品シルエットを作り出し、絶妙のバランスです。花器の特徴をしっかりと理解し、生かした作品と言えますね。

 

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Tさん:ギガンジュウーム、スカシユリ、木苺
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Tさんは三方正面の応用花型です。ギガンジュウームの長い茎に木苺を上手く添わせて表情豊かにいけています。正面(写真上)はもちろん素敵ですが、右側面から見た作品(写真左)も無駄がなく、キリッと引き締まった仕上がりで、甲乙付け難いものがあります。

 

お二人ともお疲れ様でした!

「創造の空間2021」展

草月では勅使河原茜家元の継承20周年記念行事の1つとして、草月WEST(京都)と草月会館(赤坂)の2会場で「創造の空間2021」展を開催します。

家元継承20周年記念 草月いけばな展「創造の空間2021」 | いけばな草月流

 

4月1日からWEST会場展示がスタートし、久しぶりの花展に盛り上がったところで緊急事態宣言が・・・。やむなく5月に予定されていた5〜8期は延期となり、6月3日から9期が再スタートすることになっています。  ※5月28日の緊急事態宣言延長により、6月24日 10期から再開となりました。【5月31日修正】

 

草月会館の方も同様で、1期(5月26〜28日)は既に延期が決定し、2期(6月9〜11日)からスタートの予定です。   ※5月28日の緊急事態宣言延長により、6月23日 1期から開始となりました。【5月31日修正】

 

今現在、コロナ罹患で苦しんでおられる方々には心からのお見舞いと、医療従事者の皆さん、様々なところでご尽力下さっている多くの方々には感謝の気持ちでいっぱいです。

難しい状況ではありますが、できる限りの感染防止対策を講じながら植物の持つ癒しの力、励ましの力を信じて企画された花展です。

作家一人一人が思いを込めた作品で、コロナで疲弊する世の中に少しでも勇気と元気を届けられたならばと願っています。

 

 

昨日のお稽古:18 May 2021

長かった連休を挟み、三度のご無沙汰です。前回の投稿を振り返ってみるとなんと3週間も間が空いてしまいました、驚!

また気持ちを切り替え、こまめな更新を心がけたいと思いますのでどうぞお付き合い下さい。

 

さて、今回のIさんは盛花ざんまいです。花材がたっぷりあったこともあり、2つの作品を組み合わせて1つの作品に仕上げる花型、併合花型に挑戦して頂きました。

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Iさん:イボタ、カンパニュラ

作品の組み合わせ方法ですが、様々なバリエーションが考えられます。

まず盛花x盛花、投入x投入、盛花x投入の3パターンがあり、尚且つそれぞれをどの花型にするか、本勝手でいけるか逆勝手にするか・・・など、やりようは色々あります。

今回は主枝が1本少ない第四応用の傾真型・本勝手(左)と、基本立真型の逆勝手(右)になっていますが、この辺が失敗のない組み合わせだと思います。

ポイントは、いずれかに第四応用花型をもってくることで長く存在感のある枝(真・副)の総数が奇数の3本になり、収まりが良くなります。また立真型と傾真型の組み合わせで変化をつけ、単調にならないようにしています(※ 盛花x投入のバリエーションでは高低差があるので、立真型x立真型や傾真型x傾真型でも問題ないでしょう)。そしてやはり本勝手と逆勝手でいけるのが無難だと思います。

絶対の決まりではありませんが、このような点を考慮しながら組み合わせを選んでみてはいかがでしょうか?

今週のお稽古:26、27 Apr 2021

連休前にIさん、Tさん、Sさんがお稽古にいらっしゃいました。

まずIさんですが、初心に返って基本傾真型の投げ入れを復習なさいました。しっかりと綺麗に入りましたね。

芍薬の蕾は硬くて小さい玉のような形ですが、開くと手品かと思うほど大輪の花になります。ですから花が咲いて作品のバランスが崩れてしまった場合には、思い切っていけ直しをしましょう。

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Iさん:ナナカマド、芍薬

続いて、Tさんは枝もの二種で構成する作品です。青々とたっぷり茂った葉に白い花が愛らしいバイカウツギと、枝先に控えめに緑が見える素朴な表情のナナカマドがなんとも対照的で、シンプルですが語りかけてくるものがあります。花器も作品の雰囲気に良く合っていますね。

Sさんはこの二種の枝ものに花菖蒲をプラスしておいけになりました。風に靡くようにしなった枝の間をスッと姿勢良く立つ菖蒲の姿が美しいですね。こちらも作品から初夏のストーリーを感じます。

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左 Tさん、中央・右 Sさん:ナナカマド、バイカウツギ、花菖蒲

せっかくの連休ですが、非常事態宣言下では家で過ごす時間が長くなりそうです。芍薬バイカウツギは香りも楽しめる花ですから、ストレス解消のお役に立てたなら何よりです。

杜若(かきつばた)

一昨日のお稽古は杜若(かきつばた)でした。

この季節に花菖蒲という花材は珍しくありませんが、杜若を手にする機会はぐっと少ないのではないでしょうか。事実、私自身お稽古場で杜若を使ったのは今回が初めてです。

杜若の葉は菖蒲に比べていくらか幅広で、ふくよかな印象です。花菖蒲は男性的、杜若は女性的と言われることもありますからね。

 

花茎と葉のバランスは、花菖蒲は花を葉よりも幾分高くし、杜若は花と葉を同じくらいか、花を少し控えていけるのが基本になります。(流派やいける季節によって多少違いがあります。)

花(蕾)はいずれの場合も第一花苞を正面にしていけます。こうすることで開花した時に花びらが手前にたれて形良く見えます。立ち姿が美しく見えるよう「一花五葉(いっかごよう)」の作法に習い、一本の花茎を中心に正面手前に三枚、奥に二枚の葉で花を挟むようにしていけます。この時に葉の表側が花茎に向かうようにします。

葉組みは葉の表裏を揃えてツメと呼ばれる葉の先端が内側を向くようにします。また、三枚で組んだ場合には中央の葉を外側の葉より低くするのが一般的です。

 

草月ではこうした細かな決め事には余りこだわらずに自由にいけて良いとされていますが、それでも王道のいけ方をしっかりと習得しておくことは大切なことです。 その上で、草月らしい遊び心のあるユニークな作品にも大いにチャレンジして頂きたいと思います。

 

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Sosyu:杜若、フトイ