先週、自宅教室にはS.I.さんがいらっしゃいました。今回は花器の形から発想を得て作品を構成するという課題に取り組んでいただきました。
ドーナツ型の花器を手にしての挑戦です。花器の形に合わせて、フウセントウワタの球体と、柳で作った輪を重ねて、円の連続性を表現しています。
本来はまず花器を選び、それから花材を選ぶ流れが理想的なのですが、教室の事情で実際には花材が先に決まっているため、どうしても花材の特徴を頭に置きながら花器を選ぶことになります。インパクトのあるフウセントウワタですから、球、円、丸・・・の呪縛が強かったのでしょう、苦笑。 これは嫌味ではなく、言い換えるならば S.I.さんが花器と花材に向き合っていけたという証でもあります。
今回は直球勝負のアプローチでしたが、変化球をマスターした暁には、同じ花器と花材でも全く違った作品が出来上がるかも? それもまた楽しみです。
なかなか難しいテーマでしたが、よく頑張りました。花をいけるにあたり、花器は作品の重要な構成要素ですから、これからもこの視点を忘れずにお稽古に励んでいただきたいと思います。