演劇、舞踊、音楽のようにパフォーマンスで成り立つ芸術に対して、絵画、彫刻、陶芸などは「静」の芸術ですが、その作品からは様々な「動」を感じるものです。
いけばな作品もまたじっと動かずただそこに存在する「静」の芸ですが、時に見る人にエネルギッシュな躍動や、軽やかに歌い踊るようなリズムを伝える力があります。
今日はグラジオラス、星ハラン、スチールグラスを使い、打ち寄せる波の「動」「リズム」をイメージしながらいけてみました。
スチールグラスは名前の通り針金のように適度な張りがあり、しなやかで美しい曲線を作り出してくれます。何本かまとめて端をワイヤーで束ねて使うのも良いですね。
扱う際はデリケートな素材なので折れないように気をつけましょう。というのもフトイやトクサと違い一旦折れるとそこでプツっと切れてしまい、残念ながら元には戻りません。またその表面(両端)はカミソリの刃のように鋭くて、油断すると手が切れるほどです。十分に注意して下さいね。