花をいけてみたら変わること

「華道」とかしこまらずに、ただ花をいける楽しさを皆さんと共有できれば嬉しいです

憧れの百寿者

私のいけ花の師匠、尾中千草先生は令和元年9月で御年105才になられました。

私自身はしばらくお目にかかっていませんが、姉弟子たちの話による今現在もお元気で稽古をつけて下さっているとのことです。

尾中先生は草月を創流した勅使河原蒼風初代家元の愛弟子で、霞先生、宏先生、そして茜先生と歴代家元の元で草月を支えてこられた大重鎮です。

華道家として神様のような存在ですが、人間としても女性としても知的で格好良くて、それでいてチャーミングで、心から憧れずにはいられない方です。

 

最近では周囲を見渡しても百歳を超えてお元気な方々が大勢いらっしゃいますが、「長生きの秘訣は?」ではなく「生涯現役の秘訣は?」とお尋ねしたいところです。

心惹かれるものに没頭する時間を持つということは、間違いなく良い効果があることでしょう。人との触れ合いの場があるのも良いはずです。

尾中先生はいつも大勢の弟子たちに慕われ囲まれており、ご自身でも「師」としての立ち姿が絶えず注目されていることを自覚なさっていたはずです。

事実、私の記憶にある先生は常に颯爽として気品に満ちていらっしゃいましたし、弟子の前で気の抜けたところなど決してお見せにはなりませんでした。

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左:2013年 尾中先生と茜家元、右:2014年 百歳を祝う会

凡人には先生の真似は出来ませんから、先生を目標に少しでもあやかれるようにと精進するしかありません。私たちの進むべき道を明るく照らし続けて下さる尾中先生には、いつまでもいつまでもお元気でいらして欲しいと心から願うばかりです。