今回の作品「湧き立つもの」は秋松教室で扱った発泡スチロールのパーツがアイデアの出発点になりました。 スチロールカッターを使ってアドリブで切り出したパーツが思いがけず面白いものになったので(波状の貝殻のようなパーツがそれ)、これを使って何かできないかしら?が初めの一歩です。
貝殻型のパーツを組み合わせたところに球状のパーツをプラスして軽やかさを出し、それだけでは味気ないので枯れもののツワブキの葉とキウイのつるをアクセントに使うことにしました。
まず発泡スチロールの着色をします。淡い色の塗料(アクリル絵具)ではスチロールのチープな質感を隠すことはできないと考えて色は原色の赤に決めました。ツワブキは赤と対になる色で黒にしました。
パーツの下処理が出来たら、いよいよ組み立てです。
デッサンの時点では貝殻パーツを作品の主役にするつもりでしたが、実際に作ってみると大小の球パーツが想像以上にリズミカルで "湧き立つ” イメージにもぴったり!ということで、球の動きがより引き立つように急遽プランを変更しました。
粒と粒とをランダムに繋ぎ合わせて形にしていく作業はとても楽しくて、一気に仕上げてしまいました。
反省点はツワブキでしょうか。赤に合う色として黒く着色して使いましたが、黒い葉は陰影が出難く、角度にっては(特に写真などでは)重く平面的に見えてしまい、せっかくの球パーツの軽やかさを十分に生かせなかったかも知れません。次回以降の課題にしたいと思います。