花をいけてみたら変わること

「華道」とかしこまらずに、ただ花をいける楽しさを皆さんと共有できれば嬉しいです

「創造の空間2021 TOKYO」展:4期

今日から「創造の空間2021 TOKYO」展の4期が始まりました。

いきなり愚痴を言うのもなんですが、開場が水・木・金と平日のみで、しかも5時終了(入場は4時半まで)というのは勤め人には余りにも酷な設定です。もちろん時節柄、やむを得ない措置と理解していますが、それでもこれだけの大作をオンライン写真だけで済ませてしまうのはどうにも口惜しい!

で、意を決しお昼休みを使って行ってきました。滞在時間10分、地下鉄に揺られている時間の方が遥に長い・・・苦笑。

しかしその甲斐あって素敵な作品にまたまた刺激をもらい、大いにinspireされて、頑張って出かけて良かったと思える遠征でありました。

 

オンラインで鑑賞する【関東会場】家元継承20周年記念 草月いけばな展「創造の空間 2021 TOKYO」 | いけばな草月流

今回も草月オフィシャル写真とは別アングルを選んでご紹介します。

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村居昌稲・河目照甫・木田春政、鈴木紅雁、田所萩和・泉知萩、佐野萩悟

 

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渡辺光樹、江口玉枝、新井草幹・佐藤青幹

 

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荒井栄園、左 江口玉枝・中央 清水一薫・右 河村仙蘭、菊田汀佳

 

今日のお稽古:6 Jul 2021

新盆の習慣が一般的な東京ではそろそろお盆の支度が始まる頃ですね。

唐突に何の話かと思われるでしょうが、今日のIさんの花材、何となく手を合わせたくなるような雰囲気ではありませんか?笑。

恐らくピンクのクルクマが仏様の花 "蓮"に似ているせいでしょう。(以前このブログでご紹介しましたが、この花びらに見えているところは実は「苞」と呼ばれる葉の仲間です!)

 

それはさておき、今回は四方正面の花型をお稽古して頂きました。

剣山が隠れるように穴なくいけ込むのはなかなか難しいものですが、ヒペリカムを上手く根締めに使って仕上げていますね。上出来です!

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Iさん:雪柳、クルクマ、ヒペリカム
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3本の主枝が入り骨格が出来上がったら、従枝は放射状に加えていくと上手くまとまります。時々花器を回して四方からの様子を確かめながら、また真上からも枝の出具合をチェックしつついけてみて下さい。

 

第3回「新いけばな主義」展

現在、草月会館・草月WESTで「創造の空間」展が開催中ですが、来週 7月14日(水)〜18日(日)神奈川県民ホールギャラリー(横浜)では第3回となる「新いけばな主義」展が開かれます。

流派を超えた26名の現代いけばな作家によるインスタレーション作品が展示される予定で、こちらも大いに注目したいところです。

 

第3回新いけばな主義 | 横浜のアート・イベント検索サイト ヨコハマ・アートナビ

 

過去2回の同展出品作品を拝見すると、斬新な発想とユニークな制作手法、スケールの大きさにただただ圧倒されます。

いわゆる日本の伝統文化としてイメージされる "いけばな" とは大分アプローチの仕方が異なりますが、空間芸術として目指すところは(敢えて呼ぶなら) "新旧いけばな" にブレはないでしょう。

 

来場者の側も頭と心を柔らかくフラットにして、会場空間に生み出さた世界観に思い切りダイブしてどっぷりと浸かってみるのが良さそうです。

 

 

「創造の空間2021 TOKYO」展:2期

延期になっていた「創造の空間2021 TOKYO」展がついにスタートしました。

前回の「水のないいけばな展」とは見せ方を変え、石庭 "天国"(イサム・ノグチ)、2階談話室を贅沢に使って大作・力作が並び壮観です。

イサム・ノグチ 発見の道|東京都美術館 8月29日(日)迄:上野)

 

さて、本日無事に展示を終えた2期ですが、日頃からお世話になっている先生方のお手伝いを少しばかりさせて頂いた関係で、作品を制作過程からじっくりと拝見することができました。

1〜2期の写真は既に草月web上でご覧頂けますが、正直、作品の魅力は正面からの1枚だけではとても伝えきれません。それを少しでも補うことができればと思い、ここでは敢えてオフィシャル写真とは別の角度から撮影したものをご紹介してみようと思います。

オンラインで鑑賞する【関東会場】家元継承20周年記念 草月いけばな展「創造の空間 2021 TOKYO」 | いけばな草月流

 

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やまぐちとくえ、斉藤微紅

 

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塩田光昌、水戸隆子

 

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澤田晃映、岩崎生翠、石田春草・大重由虹
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平井夏光、山田翠

 

来週7月7日からは4期の展示に加えて、勅使河原茜家元作品の特別展示(5階 日本間)も始まり、ますます楽しみです!(3期は7月28〜30日に展示)

 

 

 

 

昨日のお稽古:24 Jun 2021

昨日のお稽古はSさんとTさんのお二人です。

Sさんの自由花はリンドウとその左右に配したアナベルの関係性が上手いなと思います。トクサが作る空間が作品に軽やかをプラスしていますね。

番外編の浮き花も涼しげです。

 

Tさんには「直線をいける」課題に挑戦して頂きました。こちらもトクサが描き出す様々な大きさ、角度の不等辺三角形がシャープで格好良いです。

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上 Sさん、下 Tさん:アナベル、トクサ、リンドウ

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今回使ったアナベルですが、薄緑(白)色が爽やかなアジサイの一種です(※ピンクのアナベルもあるようです)。

同じく薄緑でアナベルを2回りほど小ぶりにした花にビバーナム・スノーボールがありますが、こちらはガマズミ属で、アジサイ属ではありません。親戚ではなかったのですね(最近知りました・・・)。

両者の見分け方は簡単で、葉の形を見て判断ができます。

ビバーナムの葉は先端が3つに分かれているのに対し、アナベルアジサイ)の葉には切り込みがありませんから一目瞭然です。

それでもどちらも水揚げが良くないのは同様で、対処法として焼きミョウバンが使われる点も共通しています。似ているけれど、同属ではない、”他人の空似”ということでしょうか?!笑。

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Sosyu:ビバーナム、アレカヤシ



 

 

昨日のお稽古:22 Jun 2021

ヒマワリが似合う季節がやってきましたね。

日本郵便が今年から「かもめ〜る」に替えて発売する絵入りはがきの図柄もヒマワリです。

最近は夏と言わず年中出回っているような気がしますが、それでも強い日差しの下で元気に咲いているイメージは不動でしょう。

 

さて、Iさんのお稽古は(苦手の?!)投入れです。

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Iさん:ニューサイラン、ヒマワリ、ブルーファンタジー

花材が葉もののニューサイランでしたのでよっぽど盛花にしようかとも思ったのですが、「添え木留め」の要領でチャレンジして頂きました。

初めは半信半疑の様子でしたが、ニューサイランを裂いたところにもう一方の先端を差し込むようにしていけると、枝ものよりもむしろ簡単に留められた!という結果オーライでありました、笑。
ニューサイランの場合、「直留め」や「折り留め」の方が向いていたかもしれませんが、色々なテクニックを試し工夫してみることは良い勉強になります。トライ& エラーを繰り返しながら、自分の引き出しを増やしていって欲しいと思います。

 

シンプルではありますが、ヒマワリの大らかさが引き立つ素敵な作品に仕上がりました。

梅の季節

6月に入り、スーパーに梅が出回るようになりました。

以前は年中行事のように梅酒を仕込んでいましたが、流石に在庫がたまってしまったのでここ数年はお休み中。

ですから店頭に並ぶまん丸の可愛い青梅が気にはなるものの、手を伸ばすことは我慢・・・のはずだったのですが、うっかり1キロ買ってしまいました(苦笑)。

 

そろそろ梅酒向きの青梅から梅干し向きの完熟梅に切り替わり初めていて、買ってきた梅も少し黄色味を帯びた状態です。

今回は青い実だけよってこちらはピクルスに、残りはラム酒漬けにすることにします。

ただ急なことで適当な空の容器がなく、苦肉の策で梅酒はガラスのティーポットで作ることにしました。ピクルスの方も器が小さ過ぎてマリネ液を加えたらいっぱいになってしまい蓋ができず・・・。

とりあえずは両方ともラップで密閉して急場を凌ぐことにします。

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梅のラム酒漬けとピクルス

梅酒は定番のホワイトリカーだけでなく、ブランデーやウィスキー、ラム酒ウォッカなどのレシピも人気があります。

個人的な感想としては、熟成が進むと結局はホワイトリカーが王道の"王"かなという気がします。漬け込んで半年程で試すとホワイトリカーよりもお酒自体に個性があるものの方が香り良く断然美味しいのですが(ホワイトリカーはアルコール臭が鼻につき、飲み頃とは言えません)、1年を過ぎた頃からホワイトリカーは角が取れてどんどんまろやかになり、逆に他のお酒の方は「あれ?これ何のお酒だっけ?」というくらい本来の持ち味が薄れてきます。

となると、無粋な話ではありますがコスパの点では文句なくホワイトリカーに軍配が上がる訳です。もちろん味の点でも飲み頃になったホワイトリカー梅酒は梅自体の味わいが最大限に引き出されていて最高です。

果実酒にはホワイトリカーというのは理にかなっていて、揺るぎないように思います。

 

(が、今回は家に買い置きのあったラム酒で漬けます)

*梅酒・ラム酒バージョン*

梅  400g

氷砂糖 300g  (梅の70%目安) メモ:梅酒をソーダや水で割って飲むのであれば、砂糖は躊躇わずしっかり入れるのがおすすめ

ラム酒 1瓶(700ml)ラムホワイトでもゴールドでも可

 

・梅は青梅ならば2時間ほど水に浸しアク抜きをする。色づいた完熟梅の場合は水洗いのみでアク抜きはしない。

・キッチンペーパーで梅の水気をしっかりと拭き取り、竹串でホシ(なり口)を取り除く。

・容器を消毒する。熱湯消毒が難しい場合は焼酎で消毒。

・容器に梅、氷砂糖を入れ、ラム酒を注ぎ入れたら密閉し、冷暗所で保管する。時々容器を静かに揺り動かし、糖分が均一なるようにする。

・3ヶ月過ぎた頃から味わえる。

 

 

梅ピクルスの方は今回初めて作ってみました。一週間ほどで食べられるようですから、今から出来上がりが楽しみです。